衣服に油染みをつけてしまった、という経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
シミが付いたことにすぐ気が付けば対処もできますが、その場では気が付かずそのままにしてしまうことも…。
時間が経過してしまった油シミほど、頭を悩ませるものはないでしょう。
この記事では、油シミの特性を理解し、時間が経っても効果的に対処する方法を紹介します。
油シミに気づいてすぐに対処する場合の方法から、市販のシミ取り剤や自然素材を利用した方法まで、日常で使える油シミの取り方を詳細に解説します。
また、自宅での対処法がうまくいかなかったときのために、染み抜きにおすすめの宅配クリーニングサービスもご紹介します。
次に油染みを見つけたときに備えて、ぜひ読み進めてみてください。
時間が経った油シミの取り方とは
油シミは放置することで固着し、取り除くことが難しくなります。
そのため、油シミを発見したら早めに対処することが重要です。
しかし、時間が経過してしまった場合でも、適切な方法を用いれば取り除くことができます。
専門のクリーニング店を利用することも一つの手段ですが、まずは自宅でできる対策を試してみましょう。
油シミの特性と対策
油シミは水に溶けず、時間とともに衣服の繊維に密着してしまいます。
これは油が繊維の隙間に入り込み、固着する性質があるためです。
対策としては、油を分解または吸着させる物質を利用します。
例えば、食器用洗剤に含まれている界面活性剤は油分を分解しやすく、重曹やタルクなどは油を吸着する性質があります。
これらの対策を早期に施すことで、油シミを効果的に取り除くことができます。
自宅にある食器用洗剤や重曹で対策可能なので、自宅でもやりやすいですね。
時間が経った油シミについて
一度ついた油のシミは、放置すると取り除くのが難しくなってしまいます。
しかしその段階であきらめるにはまだ早い。
最初に試したいのは、「柔軟剤を使用せずに洗濯する」という手法です。
柔軟剤には油成分が含まれており、その使用はシミをさらに頑固なものにしてしまう可能性があるためです。
その次に取り組むべきは「酸素系漂白剤による洗浄」でしょう。
これは、特に時間の経ったシミを落とすのに効果的なアプローチです。
酸素系漂白剤は、酸素の化学反応を活用してシミを分解して取り除くもので、数ある洗浄方法の中でも頻繁に用いられます。
この手順を踏むことで、硬くなった油のシミを落とし、衣服を再び清潔でさわやかな状態に戻すことができます。
取り扱いに注意するポイント
最後に、油シミを落とす際の注意点も挙げておきます。
強くこすり取ろうとすると、衣服がダメージを受ける可能性があるので、やさしい扱いを心がけましょう。
また、市販されているシミ抜き剤を使う際には製品によって衣服に損傷を与えてしまう恐れがあるため、適用前に必ず取扱説明書を読むことが重要です。
手に負えないシミに出会った場合、専門のクリーニング店へ持ち込むのもひとつの解決策です。
難しい場合でも、専門家ならきれいに落としてくれることでしょう。
ただし、そのサービスにはそれなりに費用がかかるので、事前に予算と照らし合わせて考慮すると良いでしょう。
日常で使える油シミの取り方
油のシミは一度つくとなかなか落ちないと思われがちですが、正しい対処法を知ることできれいに落とすことが可能です。
日常的なアイテムを使って効率よく油シミを落とす方法を、初期対応から乾燥まで順を追って解説します。
シミに気がついたらすぐに対処
シミに気づいたら、まっさらなティッシュや紙ナプキンでまずは処理を始めましょう。
力を入れずに、そっと押さえつけるようにして、油分を吸い取ります。
たくさんの油がしみ込んでしまった場合は、ティッシュを何度も取り替えたり、シミの大きさに合わせて折ったりして使うと効果的。
手元にそれらがない場合は、さっと水で流してもOKです。
ただし、注意が必要なのは摩擦を起こさないこと。服により深く油が染み込む原因となります。
焦らずゆっくり、油が布から離れるのを待つのが大切です。
油シミの落とし方
中性洗剤とクレンジングオイルを使用
家の中にある身近なものを使用する場合は、中性洗剤とクレンジングオイルを使うのがおすすめ!
詳しくは下記の動画を参考にしてみてください。
<使用するもの>
食器用洗剤
- 汚れをティッシュや布巾で拭き取る
- バケツに40℃くらいのお湯をはり、シミ部分を浸けしばらく時間を置く
- 直接シミに食器用洗剤をかけ、優しく揉んだり押したりして汚れを押し出す
- 歯ブラシや洗剤ブラシでこする
- お湯で洗剤を落とす
💡お湯が濁らなくなるまでしっかりすすぎましょう! - 洗濯機で洗う
<使用するもの>
クレンジングオイル
- 乾いた状態のシミにクレンジングオイルをたっぷりつける
💡乾いた状態でつけるのがポイント! - 揉んだり押したりしてシミとよく馴染ませる
- 3~5分ほど時間を置く
- ぬるま湯で濁りがなくなるまですすぐ
- 洗濯機で洗う
市販のシミ取り剤
市販されているシミ取り剤も大いに役立ちます。
油シミが発生した際は、まずティッシュで余分な油をできるだけ吸い取った後、シミ取り剤を使用しましょう。
使い方は至って簡単です。
シミにシミ取り剤を直接塗り、指を使って優しく馴染ませます。
そして、シミ取り剤が油シミを徹底的に浸透させるためには、少し時間を置くことがポイントです。
シミ取り剤をしっかりなじませることで、油シミを根本から解決できます。
自然素材を利用した方法
もしも手元に市販のシミ取り剤がない場合、柑橘類の皮や酢などで代用することもできます。
柑橘類の皮や酢などは、酸性のものは油汚れを浮かせる作用がるので、シミ取り剤の代わりに使用してみましょう。
やり方は簡単で、シミにこれらを塗布し、ゆっくりと時間をかけてシミが薄くなるのを確認だけ。
すべてが終わったら、最後に普通に洗濯をします。
乾燥:油シミを再度つけないための注意点
汚れを落とす作業が終わったら、最後に乾燥です。
タオルなどで水分をとってから、風通しの良い場所に吊るしましょう。
ただし、直射日光は避けるように。色褪せるだけでなく、なんと油が再度浮き出てきてしまう可能性があります。
また、乾いた後に再度洗濯した部分を確認し、油シミがまだ残っているようであれば、再度洗濯を行いましょう。
何度か洗濯することによってキレイに汚れを落とすことができます。
油シミが落ちないときの対処法
まさかの油シミ、気づいたときは少し絶望的な気分になりますよね。
でも大丈夫、落ちないと感じてしまった油シミも、それなりの工夫でまだ救うチャンスがあるんですよ!
手元でできることから、プロにお願いするまでの対処法をご紹介します。
繰り返し洗濯:効果とリスク
「もっと洗えば落ちるはず!」と思うところですが、繰り返し洗濯にもデメリットがあるんです。
それには妥協せずに、効果的な使い方をぜひマスターしましょう。
繰り返し洗濯の効果
油シミと戦う最初のステップといえば、やっぱり洗濯機ですよね。
何度か洗うことで、一部の油シミは落ちることがあります。
シミの広がり具合や付着した時間によるところも大きいですが、まずはこれが最初の基本です。
ただし、何度洗っても落ちない場合は反対に繰り返し洗濯がシミを固定化させてしまうリスクもあるため、適切な回数とタイミングでの洗濯が重要なポイントとなります。
繰り返し洗濯によるデメリット
繰り返し洗濯することが必ずしも良いというわけではありません。
適切な回数を超えてしまうと、衣類そのものにダメージを与えてしまうこともあるのです。
洗濯機による強い洗浄力が、繰り返されることで布地を痛めてしまうのです。
特にデリケートな素材やデザインの場合には、何度も洗濯することで型崩れや色落ち、縮みなどの問題が生じてしまったりもするので、注意が必要です。
また、油シミを洗い流すつもりが逆に固定化させてしまうこともあるので、繰り返し洗う前には一度洗濯記号などを確認し、適切に対処しましょう。
染み抜きにおすすめの宅配クリーニング3選
宅配クリーニングなら、忙しい方でも手間をかけることなくクリーニングを利用できます。
今回は、特に染み抜きに実績と評価が高い宅配クリーニングサービスを3つご紹介します。
それぞれ特長や料金、サービス内容を詳しく説明していきますので、お洋服を長持ちさせるためにぜひ参考にしていただければと思います。
キレイナ
まずは「キレイナ」です。
利便性の高さと確かなクリーニング技術で注目を浴びているこのサービス、その中でも染み抜きに関する評価が高いのが特徴の一つです。
キレイナはブランド物や、特殊素材のシミ抜きや補正に特化しており、ブランドや素材、デザインによって洗い方を見極めるオーダークリーニング方式です。
ブランド物だけではなく、ハンドメイド品やノーブランドのものにも対応可能で、実績も多数あります。
取り扱い範囲が広く、実績も多数あるのでとてもおすすめです!
衣類1点につき個別で料金が発生する料金形態で、衣類の種類によって料金が定められています。
そこに特殊な染み抜きや色補正などのオプションが発生した場合は料金がプラスされます。
シミ処理の場合は1,000円~の追加料金が発生します。
クリーニング前に見積りを出してもらえるので、しっかりと料金を確認したうえでお願いしましょう。
クリコム
2つ目にご紹介するのはクリーニング通販のパイオニア、「クリコム」です。
クリコムではシミ抜きの範囲や場所によって4つのコースが設定されています。
これら4つのコースの料金は、基本となるクリーニング料金にプラスする形となっています。
一般的なクリーニング店と比べて費用が高くなるかもしれないですが、決して手間を惜しまない「染み抜き師」が、一つ一つのシミに対して、最善の方法を追求しながら丁寧に作業を行ってくれます。
テレビでもその技術が取り上げられたことがあり、「染み抜き師」の仕事ぶりや結果が評価されていますよ。
また、公式のホームページには、これまでの染み抜きの実例が豊富に公開されており、それを見ればその高い除去率、約98%を誇る実績の信憑性を確認できるでしょう。
染み抜き化学研究所
そして最後にご紹介するのが、「染み抜き化学研究所」です。
その名の通り、このお店は染み抜きに特化した実力派で、特に困難とされる「特殊なシミ」や、他の染み抜き店で手を引かれたシミも扱うことが可能という専門家集団なのです。
その一番の魅力は何と言っても、「成功報酬型」の業態。
シミが完全に消えない場合には料金が発生しないという顧客本位の姿勢が評価され、札幌市に彼らの拠点はありますが、全国から依頼が絶えないという人気店なのです。
一つひとつのシミに対して丁寧に取り組み、特別な化学薬品を使用して最善の結果を引き出すために、経験豊富なスタッフが腕をふるっています。
シミというのはその出来方、付着した素材、長期間放置されていたかなど条件により、その取り扱いが難しくなるケースが多いのですが、彼らはそういったシミにこそ挑戦する意欲を見せています。
事前連絡は不要でいきなり送ってもOK。店舗まで足を運ぶことが難しい、遠方に住んでいるという方でも気軽に依頼できるのも魅力の一つです。
事前連絡なしで送ってもしっかり見積りしてくれるので安心です♪
自分で何度も試しながらも取れなかった汚れ、もう諦めかけていたアイテムも、彼らに依頼すれば新たな命を吹き込むことが可能かもしれません。
まとめ
本記事では、時間が経った頑固な油シミを家庭で処理する方法について詳しく解説しました。
油シミは早めの対応やシミの特徴を理解することが大切です。
もしも今回ご紹介した方法で油シミが落ちない場合、プロのクリーニング店を利用することも視野に入れてみてください。
プロのクリーニング店なら、服や生地の特性に合わせたケアをしてもらえます。