子どもが学校の宿題を書いているときや、自分が仕事で書類を整理しているとき。
気がついたらお気に入りの洋服に「ボールペンのインクが…!」なんて経験はありませんか?
私自身も何度かやってしまったことがあり、慌ててティッシュで拭いたものの、全然落ちなくてショックを受けたことがあります。
ボールペンの汚れは、洗濯機に入れるだけではなかなか落ちてくれません。
でも、ちょっとした工夫で家庭でもケアできる方法がありますし、どうしても落ちない場合はプロのクリーニングにお願いするという選択肢もあります。
この記事では、ボールペンのシミ抜きを自宅で試す方法から、クリーニング店に依頼したときの料金相場や依頼の目安まで、わかりやすく解説します。
読んだあとには、「もう慌てなくて大丈夫!」と思えるようになりますよ。
ボールペン汚れ、あわてず自宅でケアする方法

気に入っていたブラウスやジャケット、あるいは大切な書類にボールペンでインクをつけてしまったとき、あなたはどのような対処法をとりますか?
それはさぞや頭を抱える思いでしょう。しかし、泣いている暇はありません!
適切な対応をすれば、また愛用していた品物を使えるかもしれません。
染み抜きをする前に洗濯表示をチェック
染み抜きをする前には必ず洗濯表示をチェックし、家庭で洗えるものかを確認しましょう。

これを怠ると、逆にダメージを与えてしまうことがありますから注意が必要です。
確認すべき洗濯表示は「たらいマーク」です。このマークの中にあるバツマークがなければ、その洋服は水で洗っても大丈夫というサインです。
![]() | 家庭での洗濯は不可 |
![]() | 手洗い※可能 ※洗濯液の上限温度は40℃ |
![]() | 家庭洗濯(洗濯機洗い)が可能 |
![]() | 弱い操作の家庭洗濯(洗濯機洗い)が可能 |
![]() | 非常に弱い操作の家庭洗濯(洗濯機洗い)が可能 |
洗濯機で洗えるものなら洗濯機で、手洗い可能のマークなら洗濯機ではなく手洗いで早めに洗いましょう。
インクが染み込んでしまう前に洗うことで、染みが広がるのを防ぐことができます。
もし、たらいに「✕」がついていたりデリケートな素材の場合、無理に自分で洗わずにプロに任せるようにしましょう。
インクの種類で選ぶおうちケア(油性インクと水性インクの違い)
ボールペンのインクは「油性」と「水性」で大きく性質が異なります。
水性インクはサラサラしていて紙ににじみやすいですが、その分水に溶けやすいため、比較的落としやすいのが特徴です。
家庭では石けんや食器用洗剤を使うだけでも、シミが薄くなることがあります。
一方、油性インクは粘度が高く、繊維の奥まで染み込んでしまうため、水だけではなかなか落ちません。
この場合はアルコール成分を含むアイテムが必要になり、落とし方も慎重に行う必要があります。
まずは、ボールペンのパッケージやペンの表示を確認し、水性か油性かを見分けてから作業することが大切です。
除光液・石鹸・酸素系漂白剤…道具別の使い方のコツ
油性インクには、マニキュアを落とすときに使う「除光液」や消毒用エタノールなどのアルコール系溶剤が効果的です。
使うときは、シミの下に白いタオルや不要になった布を敷き、インクをそちらに移し取るイメージでトントンと叩きます。
このとき、こすってしまうと汚れが広がったり生地を傷めたりする原因になるので注意が必要です。
水性インクの場合は、固形石けんを直接シミ部分にこすりつけてからぬるま湯ですすぐと、インクが徐々に浮き上がってきます。
衣類が白っぽい色なら、酸素系漂白剤を薄めた液に浸け置きしてから洗濯すると、さらにきれいになりやすいです。
酸素系漂白剤は色柄物にも使えることが多いですが、必ず表示を確認してから使いましょう。
反対に、塩素系漂白剤は生地を傷めたり色落ちさせたりするリスクが高いので避けるのが安心です。

家にあるもので落ちるとホッとしますね。
古い汚れや広がったシミ、これ以上自分で触らないほうがいいケースは?
インクのシミがついてから数日以上経つと、繊維にしっかり浸透してしまい、家庭での完全除去は難しくなります。
一見落ちているように見えても、うっすら跡が残ってしまうことが多いのです。
また、シルク・ウール・カシミヤなどのデリケート素材は、家庭で強い薬剤を使うと生地が変質してしまう危険があります。
さらに、広範囲にインクが広がってしまった場合は、家庭での処理で逆に汚れを広げてしまうことも。
こうしたケースでは、無理をせず早めにクリーニング店へ相談したほうが安心です。
クリーニング店なら、専用の溶剤や染み抜き機材を使って、家庭では落としにくい汚れもきれいに処理してくれます。

水性インクは比較的簡単に落ちるので、家庭でのお手入れも簡単です。
プロのクリーニング店に依頼したほうがいいのはどんなとき?

「これは自分では落とせないかも…」と思ったら、無理をせずプロにお願いするのも安心な選択です。
素材や汚れの状態によっては、家庭での処理が逆効果になることもあります。
ここからは、どんなケースでプロに任せたほうがいいのかを詳しく見ていきましょう。
どんな素材・どんな汚れならプロに任せたほうがいい?
シルク・ウール・カシミヤなどのデリケート素材は、家庭での処理が難しいため、最初からプロに相談するのがおすすめです。
これらの素材は水やアルコールに弱く、ちょっとした処理で風合いが変わってしまうこともあります。
また、子どもの制服やお気に入りのブラウスなど「絶対に失敗したくない服」も、安心のためにクリーニング店に依頼するとよいでしょう。
さらに、ボールペンのインクが広範囲に広がっている場合や、黒・青など濃い色のインクが繊維に深く染み込んでいる場合も、家庭で落とすのは至難のわざです。

無理すると余計に汚れが落ちにくくなってしまう可能性があります…
「落とせない」ではなく「目立たなくする」処理もある
プロのシミ抜きは「必ず完全に落ちる」とは限りません。
インクの種類や時間の経過によっては、完全除去が難しい場合があります。
その代わり、プロは「目立たなくする」技術を持っています。
例えば、インクの跡が残っても、生地の色に合わせて染色補正を行うことで、肉眼ではほとんどわからない状態まで修復してくれることがあります。
これは家庭ではできない、専門の知識と道具があるからこそ可能な処理です。
見積りのときに確認したいポイント(料金と仕上がりの目安)
クリーニング店に依頼する前には、料金と仕上がりの目安をしっかり確認することが大切です。
シミ抜き料金は「1か所あたり500円〜1,500円程度」が一般的ですが、広さや素材によっては2,000円以上になることもあります。
また、「どのくらいきれいになるのか」を確認しておくと安心です。
「完全に落とせるか」「うっすら残るか」「目立たなく補修する形になるか」を事前に聞いておくことで、仕上がりに対する期待値のズレを防げます。
納期についても、通常のクリーニングにプラスして数日〜1週間ほどかかることが多いので、着る予定がある場合は早めに相談しておきましょう。
料金の目安がわかる!クリーニング選びに役立つ相場表

シミ抜きを依頼するにあたって、やっぱり気になるのが「料金」ですよね。
料金の相場を知っておくと、見積もりのときも安心できますし、予算とのバランスも考えやすくなります。
ここでは、一般的な店舗から宅配サービス、専門業者までの料金目安をご紹介します。
一般的なクリーニング店の場合
街のクリーニング店でシミ抜きをお願いすると、料金は「1か所あたり500円〜1,500円程度」が一般的です。
ただし、この料金はあくまで“目安”であり、インクの広さや色の濃さによって変わります。
例えば、直径1cm程度の小さなインク汚れであれば500円ほどで済むケースもあります。
一方で、ジャケットの袖口やシャツの胸元に大きなインク染みができている場合は、追加料金が発生することもあります。
「直径3cm以内:1,000円、広いと1,500円〜」など範囲による場合も
一部の専門店では、シミの大きさごとに料金が決まっている場合もあります。
例えば、「直径3cm以内のインク汚れは1,000円」「それ以上は1,500円〜」といった形です。
このように具体的な基準があると、見積もりのときに料金の目安がつけやすく安心です。
ただし、インクの種類や衣類の素材によっては、追加料金がかかる場合もあるので注意しましょう。
宅配クリーニングの場合
宅配クリーニングでは、シミ抜きが「基本無料」となっているサービスも多くあります。
小さなシミや軽度の汚れであれば、追加料金なしで処理してもらえるのは大きな安心ポイントです。
ただし、ボールペンインクのように濃くて広範囲に広がっているシミや、特殊な素材への汚れは「特殊シミ抜き」として追加料金が発生することもあります。
中には、インク染み抜きが「2,200円〜」と設定されている宅配サービスもあるため、依頼前に公式サイトで料金表を確認するのがおすすめです。
忙しいママにおすすめ!自宅ケア&クリーニングの選び方まとめ

シミがついたとき、「自宅でどこまでできるのか」「プロに頼んだほうがいいのか」迷う方も多いと思います。
最後に、自宅ケアとクリーニングをどう使い分けると効率的なのかをまとめました。
忙しい毎日の中でも安心して判断できるよう、参考にしてくださいね。
まずは自宅でチャレンジして、それでもダメならプロへ
ボールペンのシミがついたら、まずは落ち着いて自宅で簡単なケアを試してみましょう。
水性インクなら石けんや食器用洗剤、油性インクならアルコール系の除光液や消毒用エタノールで落ちる場合があります。
ただし、時間が経ったシミや広範囲に広がった汚れは、無理にこすっても逆効果になることがあります。
そんなときは、早めにプロへ相談するのが安心です。
相談しやすいクリーニング店や宅配サービスを活用しよう
街のクリーニング店は気軽に持ち込めるのがメリットですが、子育てや仕事で忙しい方には宅配クリーニングもおすすめです。
宅配クリーニングは、自宅から衣類を送るだけでシミ抜きを依頼できるため、店頭へ行く手間が省けます。
また、多くの宅配クリーニングは「シミ抜き無料」が基本なので、ちょっとしたインク汚れなら追加料金がかからないケースもあります。
自分の生活スタイルに合ったサービスを選ぶことで、家事の負担を減らせます。
“費用と仕上がりのバランス”で賢く判断するポイント
シミ抜きにかかる料金は、依頼するサービスや汚れの状態によって大きく変わります。
「できるだけ安く済ませたい」場合は、一般的なクリーニング店のシンプルなシミ抜きがおすすめです。
一方で、「確実に落としたい」「お気に入りの洋服を守りたい」というときは、宅配や専門店に依頼するほうが安心です。
費用と仕上がり、そして「どのくらいその洋服を大切にしたいか」を考えて判断するのが賢い選び方です。
染み抜きにおすすめの宅配クリーニング3選
宅配クリーニングなら、忙しい方でも手間をかけることなくクリーニングを利用できます。
今回は、特に染み抜きに実績と評価が高い宅配クリーニングサービスを3つご紹介します。
それぞれ特長や料金、サービス内容を詳しく説明していきますので、お洋服を長持ちさせるためにぜひ参考にしていただければと思います。
キレイナ
まずは「キレイナ」です。
利便性の高さと確かなクリーニング技術で注目を浴びているこのサービス、その中でも染み抜きに関する評価が高いのが特徴の一つです。
キレイナはブランド物や、特殊素材のシミ抜きや補正に特化しており、ブランドや素材、デザインによって洗い方を見極めるオーダークリーニング方式です。
ブランド物だけではなく、ハンドメイド品やノーブランドのものにも対応可能で、実績も多数あります。

取り扱い範囲が広く、実績も多数あるのでとてもおすすめです!

衣類1点につき個別で料金が発生する料金形態で、衣類の種類によって料金が定められています。
そこに特殊な染み抜きや色補正などのオプションが発生した場合は料金がプラスされます。
インクやペンキ、血液といった特殊シミは2,200円~の追加料金が発生します。
クリーニング前に見積りを出してもらえるので、しっかりと料金を確認したうえでお願いしましょう。
クリコム
2つ目にご紹介するのはクリーニング通販のパイオニア、「クリコム」です。
クリコムではシミ抜きの範囲や場所によって4つのコースが設定されています。
- ポイントコース:シミの箇所ごとに染み抜き
- エリアコース:袖や襟など部分的の染み抜き
- オールコース:全体的な染み抜き
- アートコース:染料を使用して色補正を行う
これら4つのコースの料金は、基本となるクリーニング料金にプラスする形となっています。
一般的なクリーニング店と比べて費用が高くなるかもしれないですが、決して手間を惜しまない「染み抜き師」が、一つ一つのシミに対して、最善の方法を追求しながら丁寧に作業を行ってくれます。

テレビでもその技術が取り上げられたことがあり、「染み抜き師」の仕事ぶりや結果が評価されていますよ。
また、公式のホームページには、これまでの染み抜きの実例が豊富に公開されており、それを見ればその高い除去率、約98%を誇る実績の信憑性を確認できるでしょう。
落ちにくいとされるインクやワインなどもキレイに落ちているので、安心してお任せできそうです。
染み抜き化学研究所
そして最後にご紹介するのが、「染み抜き化学研究所」です。
その名の通り、このお店は染み抜きに特化した実力派で、特に困難とされる「特殊なシミ」や、他の染み抜き店で手を引かれたシミも扱うことが可能という専門家集団なのです。
その一番の魅力は何と言っても、「成功報酬型」の業態。
シミが完全に消えない場合には料金が発生しないという顧客本位の姿勢が評価され、札幌市に彼らの拠点はありますが、全国から依頼が絶えないという人気店なのです。
一つひとつのシミに対して丁寧に取り組み、特別な化学薬品を使用して最善の結果を引き出すために、経験豊富なスタッフが腕をふるっています。
シミというのはその出来方、付着した素材、長期間放置されていたかなど条件により、その取り扱いが難しくなるケースが多いのですが、彼らはそういったシミにこそ挑戦する意欲を見せています。
事前連絡は不要でいきなり送ってもOK。店舗まで足を運ぶことが難しい、遠方に住んでいるという方でも気軽に依頼できるのも魅力の一つです。


事前連絡なしで送ってもしっかり見積りしてくれるので安心です♪
自分で何度も試しながらも取れなかった汚れ、もう諦めかけていたアイテムも、彼らに依頼すれば新たな命を吹き込むことが可能かもしれません。
まとめ
ボールペンのシミは、見つけた瞬間はとても焦ってしまいますよね。
でも、水性か油性かを見極めて、石けんや除光液など家庭にあるもので落とせるケースも多いです。
一方で、時間が経った汚れやデリケートな素材は、自分で無理をするよりもプロに依頼したほうが安心です。
クリーニング料金は、街の店舗なら500円〜1,500円程度、宅配クリーニングなら無料サービスから2,000円以上かかるケースまで幅があります。
大切なのは、「どの服にどれだけの価値を感じるか」で判断することです。
お気に入りの洋服を長く楽しむために、自宅での工夫とプロの力を上手に使い分けていきましょう。
きっと「汚れてしまった!」という瞬間の不安が、ぐっと軽くなるはずです。